「トイレは誰にも邪魔されない絶対領域である」
本当にそうだろうか?
否!!
トイレとは過酷な戦場なのだ!!!!
高校1年生の初日の出来事である
チャイムが鳴った
待ちに待った10分休みだ
漏れるっ!
そう思って僕は急いでトイレに駆け込んだ
便座に愛の不時着ではなく、
無事着した
「ふう、今回はどうやら間に合ったようだな」
まるでなんども死に戻りを繰り返し
世界を救ったようなセリフを漏らしながら
漏らすのを回避していく
鼻歌を歌いながら
優雅にトイレットペーパーを回していく
さて
「用も足したしそろそろでr!!!??」
まさに出ようとしたその時だ
耳を澄ましてみる
話し声と足音が近づいてくる
「まずい。非常にまずい!!」
ここで出たら💩をしていたのが自分だとばれてしまう
それは高校生の自分とって、合ってはならんことだ
思春期とはそういうものなのだ
奴らがたどり着いた
この気配は3人だな
ブルマに作ってもらったスカウターが反応している
ガチャっ!!
隣から大きな音がした
「なにぃぃいいい!!」
ありえないことが起きている
人前で個室に入る猛者がいたのだ
以前話し声は聞こえてくる
出れん!出れんぞおお!!
「ブリュリュリュリュリュリュリュリュ!!!!」
雷のような音が隣から聞こえてくる
「なぜこの状況でこんなことができるんだ?」
「狂っているのか?」
完全に狂ってる
そしてトイレットペーパーを
くるくるってしている
一度冷静になり、あることに気が付いた
さっきまで聞こえていた話し声が
聞こえないではないか
「ここだ!ここしかない!」
まさに今
この状況を打破するチャンスが来た
「いっけええええええええええ!!!」
勢いよく扉を開けようとしたその時だった
ガチャっ
隣から音が聞こえた
「なん・・・だと!??」
まるで、一蘭をラーメンを食べるほどのスピードで
彼は精神と時の部屋から帰還したのだ
「ふう」
「先手必勝ですよちのさん」
眉間に手を当て眼鏡を
カチャカチャしている光景が頭に浮かぶ
「くそう!糞う!!」
無常にもチャイムが鳴り響く
僕をあざ笑っているかのようだ
急いでトイレから飛び出し、
沈みゆく太陽よりも速く走った
間に合ってくれ我が友セリヌンティウスよ
羅生門のような教室を開けた
全ての細胞が固唾を飲み込んだ
ドクン!ドクン!
僕の心音が教室中に響く
教壇に立っている冷徹な女教師が見つめながら言う
「ちのくん、トイレ長かったね」
「どうしてだよおおおおおおおおおおおおおお!!」
僕は膝から崩れ落ちた
地面に手と膝をつき
自分の行いを悟ったのだ
「トイレ」と「長い」はまさに火と油
それだけで💩を連想させる
絶対に融合召喚してはいけない禁止カードなのだ
次の日から
ウンコマンと呼ばれるようになった
絶対領域だと思っていたトイレで
討ち死にしたのである
末裔にはこの言葉を送りたい
「トイレとは戦場なのである」
※このドラマはフィクションです。
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